ベトナムで編集者はじめます。
いや、何言ってんの。
と思われた方たくさんいらっしゃいますよね。
すったもんだありまして、来年の春からベトナムの出版社にて編集者として働くことになりました。いわゆる海外インターンです。
実は既に執筆だったり編集作業だったりベトナムからお仕事を頂いて進めています。
『海外インターン』ってちょっと仰々しく聞こえますよね。
しかもアジアって。
アメリカでもイギリスでもカナダでもオーストラリアでもなくベトナムって。
実はわたし、大学1年生の頃からベトナムはじめアジアをバックパックで飛び回り、国内でもIT企業に長期インターンを…
なんて壮大なストーリーはありません。はい。
19歳の春にベトナムを北から南へ縦断したことはありますが、手にあるのはバックパックではなくトランクでした。
特にベトナムに思い入れがあるわけでも、意識高くアクティブに頑張る学生でもありません。
どちらかと言えば好奇心の赴くままにあっちをふらふらこっちをふらふら。
オーストラリアに1ヶ月滞在し、アジアをふらつき、なぜかポルトガルでバイヤーをし。アフリカ行きたい!なんて言いつつ、いつまでたっても踏み出せず。
ライターやりたいなんて言ってるかと思えば、WEBマーケティング興味あります!と言っているような。
目的意識なんて高尚な考えはどこを叩いても出てこない学生でした。
いえ、学生です。現在進行形です。
そうしてフラフラ大学生活も後半に差し掛かり、不登校のツケが回って卒業すらも危ういなとなった頃、あいつがやって来たわけです。
『就活』
私は周囲の方々にだけは昔から恵まれていました。それは大学に入った今でも変わらず。たくさんのご縁から就活イベントだとか、インターン情報だとか。
「ミク、これ行ってみたら?」
と仰ってくれる方々がいました。
やはり私は好奇心だけで生きている人間なので、
「あ、面白そう」
と思えば二つ返事で行くわけです。
そうして就職について考える機会をたくさん頂きました。(お世話になっている皆さま、本当にありがとうございます。)
イベントに参加するとたくさんの学生や企業の方にお会いすることができます。
そこで、ようやく気がつきました。
私、なにもしてないやん。
就活イベントですので当然「今まで何をしてきたのか」というお話になるわけですが、好奇心のままにフラフラやってきた私には「これをやってきました!」と胸を張れることが何一つなかったのです。
なんだかんだと手を出してはいたものの、ストーリー性もなければ一貫性もなく。
例えば留学だとか、学生団体代表だとか、長期インターン経験者だとか、世界一周から帰ってきました!だとか。そんなカードを持つ人の前で話せることなんて何一つありませんでした。
おやおや、これはまずいぞと。
この時点でようやく自分の行動を省みたわけです。遅い。
就活、単位、卒業、就活、単位、単位、単位…と永遠ループ。
海外を飛び回って勝手に自己満足をしていたことに気が付きました。そんなのただの趣味の範囲でしかないわけです。本だとか映画だとかお酒だとか、そんな趣味の優先順位の頂点がたまたま私は旅だった。それだけでした。
そうして焦りから”なにか”を探し始めたとき。
とあるベンチャー企業の方から決定的な一言が。
「インプットはしてるみたいだけど、アウトプットは全くだね」
…確かに!!
ちなみにこの方にはことごとく甘さを突かれコテンパにやられました。
自己完結ばかりで矢印が社会へ向くことなんてなかったのです。
アウトプット?なにそれ美味しいの?と。
ハタチも過ぎた学生なのに。
大反省でした。
ここでようやく思い立つわけです。
あ、海外インターン行こう。
インターンへ辿り着いたのは正直に言うと特段深い意味はありません。
アウトプットを念頭に好きなことを書き出して。全部ひっくるめて叶えることができる手段が海外インターンであっただけです。
行こうと決めてからは怒涛のように日々が過ぎました。
海外インターンのエージェントを探し、両親へ休学すると報告し。
予算をはじき出し口座の残高と見比べて青くなり。
エージェントの方とインターン先を絞り込み、エントリーシートを書いて面接。
幸いにも理念に共感のできる企業にすぐに出会うことができ、面接でその場採用頂いたのがインターンをしようと決めてからちょうど1か月後の出来事でした。
そもそも、なぜアジアを選んだのか?
それは様々な企業の方とお話する中でアジア進出を考えている企業が多いと感じたこと。
これからの伸び率と市場規模、世界人口の分布。
そして何よりアジアインターン経験者が少ないこと。
この3点でした。
特にベトナムはアジアのなかでも安定した高い成長率を誇っており、世界が"安価な工場"ではなく"サービス販売先"として目をつけている国であることも、この場所でを選んだ一つの理由です。
私はあまり器用な人間ではなく勉強熱心でもないため、多くの学生が選ぶような英語圏へ行ったところで敵うわけがないと分かっていました。むしろ英語諸々がデキル人の前では不利になる、と。
いかに楽に勝ち残るか。戦う場所を選んだわけです。
一体私にとってどんな1年になるのか。
大好きなアジアビールとナイトマーケットがある場所で大好きな文字や言葉を追う生活が待っていること。今から楽しみで仕方ありません。
準備から現地生活まで。都度ご報告していこうと思います。
とりあえず目先のタスクはビザを取りに行くことです。